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ここでは、工業高校特有の実習について紹介しま す。実習とは、クラスを5名から20名程度の班に分 けて実技指導を中心に展開する授業です。わかり やすく言うと、中学校の技術家庭科の実習を少人 数で展開しているようなものです。工業高校の実習には大きく分けて次の3つがあります。また、内 容は学校ごとに独自性あるテーマ設定をしています。どの学校でどんな実習があるかは、各学校のホ ームページを見て下さい。

 

  

工業技術基礎

実習をとおして体験的に工業技術の基礎を学びます。いわゆる工業技術の登竜門的な実習で、1年生で学びます。 電子機械科では、機械加工技術・電子技術・情報技術の各分野の 基礎をまんべんなく学びます。

写真は電子技術の一つはんだ付けの実習です。工業基礎といえども学校によっては、本格的なライントレースカーを作るところもあります。 

 

課題研究

 工業高校では総合学習の授業のかわりに課題研究を実施しています。課題研究は、工業に関する課題を設定し、その課題の解決を図る実践的な科目です。一般的には、3年生で、いままで学んだ工業の知識や技術を総動員してものを作り上げることが多いです。その作品のほんの一部を紹介します。  
課題研究作品紹介

リッターカーの製作  相撲ロボットの製作  Nゲージシーケンス
制御 
     
1リットルのガソリンで、どれだけ走れるかを競う大会です。エンジン性能だけではなく、いかに空気抵抗を減らすか、摩擦を減らすかアイディアと技術が問われます。大人の人も出る大会に課題研究で作った自慢のマシンで参加している学校もあります。   相撲ロボット大会とは、名前のごく、2台のロボットが土俵中央から互いのロボットを押し合い、外に出す競技です。 動きの全てを自動制御しなければならないので、電子機械らしい課題研究ですね。  大会参加以外にも様々アイディアを出してものづくりをしています。これは、電車模型のNゲージを実習で習ったシーケンス制御を用いて運行を制御したものです
 課題研究発表会

 課題研究は、作って終わりではありません。最後に発表会があります。また、製作の過程を論文にまとめて、はじめて終わりです。だから総合的で実践的な科目なんです。

 

 

 

上の作品以外にもありとあらゆる物に挑戦しています。

物作りに電気と機械の両方の技術は必要。

両方を学べるって大切なことだよね。 

実習

 

 旋盤実習  溶接実習  電気工事実習
     
 旋盤とは、回転運動により金属を削る機械加工機で、機械加工技術には、絶対欠かせないものです。電子機械では、じっくりと技術を習得していきます。  溶接とは、金属と金属を溶かしてくっつけたり切る技術です。電子機械では、電気を用いるアーク溶接とガスを用いるガス溶接を学びます。(どちらか一つの学校もあります。)技術が認められると終了証がもらえます。  電気工事に必要な技術を学びます。もちろん、希望者は電気工事士の国家試験を受験し、資格を取れます。
 シーケンス制御実習  情報実習  電子回路製作実習
     
 工場などの生産システムがこのシーケンス制御を利用しています。そのため、電子機械としては、絶対にはずせない実習です。写真はシーケンス制御で信号機を制御している実習の様子です。  C言語をはじめとして、プログラミング実習も充実。ただプログラムを組むだけではなく、様々なものを制御します。また、ゲームプログラム製作実習をしている学校もあります。  電子回路を設計し、製作するときには、はんだ付けの技術や基板製作の技術は欠かせません。はじめは簡単な回路の設計からはじめ、3年生ではコンピュータ回路のはんだ付けまで出来るようになります。
 FA制御実習  組み込みPC制御
実習
 電子計測実習
     
 一番電子機械らしい実習です。写真は、アームロボットを制御する実習の様子です。自分で組んだプログラムでロボットが思うどおりに動いたときは、最高の気分です。  冷蔵庫や掃除機など、コンピュータを組み込んだ製品が大半です。そこで、電子機械ではPICと呼ばれるマイコンを用いて組み込みPCの制御実習をしています。  自分の設計した回路の検査や回路の修理には、電子計測技術は欠かせません。そこで、電子機械では電子計測実習も充実しています。

  これ以外にも多彩な実習が展開されています。詳しくは各学校の

  ホームページをみてください。