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自動車整備士

 今や自動車は現代の生活に必要不可欠なものとなっています。 日本の自動車に関する技術は言うまでもなく、世界のトップ水準を保っていますが、 自動車を安全に生活の中に活用していくためには、自動車整備士の役割はとても大切な職務です。 乗用車やバス、トラックなどさまざまな自動車を整備し、故障を修理する仕事が、自動車整備士です。
 整備士になるためには、学科と実技の試験を受けなくてはいけません。その試験は、国が行う技能検定試験と日本自動車整備振興会連合会が行う 技能登録試験の2種類があります。
 また、自動車整備士は1級〜3級及びに特殊整備士に分類されていて、高等学校を卒業した人は、3級を受検できます。 3級自動車整備士はシャシ、ガソリン、ヂーゼルの3つの資格に分かれています。

 工業高校自動車科は一種養成施設です。必要な単位を取得した卒業生は「実技試験免除」の資格が得られます。

 

自動車整備士技能検定試験

 自動車整備士の国家資格を取得するための技能検定試験です。
自動車事故防止など、自動車の安全確保と整備従事者の技術向上を目的とし、 道路運送車両法の自動車整備士技能検定規則として制定され、
試験は国土交通省自動車交通局監修のもと、道路運送車両法第55条に基づいて行われます。

 

自動車整備士技能登録試験

 国土交通大臣の登録を受けた者が行う試験として、社団法人日本自動車整備振興会連合会が行っている 『自動車整備技能登録試験』があります。
 この試験は、国土交通大臣が実施する自動車整備士技能検定と同じように年2回行われており、 合格しますと合格した種目について自動車整備士技能検定試験が免除(合格後2年間)されます。
 なお、受験資格等につきましては、自動車整備士技能検定と同じです。

 

シャシ

 人間にとって、足腰というのは非常に大事な部分であるという事は言うまでもありませんが、 それは車も同じです。足腰が弱いと車はふらついてしまいます。したがって足廻りは大事であると言えます。
 自動車におけるシャシは、自動車のエンジンからマフラーを除くすべての機構を指します。
 シャシの整備を行うには、3級シャシの資格が必要です。

 

ガソリン

 ガソリンを燃料として始動するエンジンの事を言います。内燃機関の典型的なもので、 他のエンジンよりも高出力、低振動、低騒音それに軽量などという利点があるために、 今日の乗用自動車のエンジンの主流となっています。
 基本原理は、空気とガソリン(15対1ほどの割合)で混合したものを霧状にして燃焼室に噴射し、 その混合気をピストンによって8〜10倍に圧縮してプラグによる電気火花で点火させて、 爆発的に燃焼させ、このとき圧縮のために上昇していたピストンが押し返される エネルギーを回転運動として取り出す仕組みになっています。
 ガソリンエンジンの整備を行うには、3級ガソリンの資格が必要です。

 

ヂーゼル

 ヂーゼルエンジンは、ガソリンより低質の軽油・重油を燃料として動力を発生するエンジンです。 熱効率が高く、燃料消費量が少ないので運転経費が安い。したがって、大型機関に適し、 船舶・鉄道車両・大型自動車・工業機械などに広く使われています。
 基本原理は、シリンダーに吸入した空気を高い圧縮比(15〜20以上)で 圧縮して500〜600℃の高温,高圧とし,その中へ燃料を噴射,自然発火させて動力を得ます。
 ヂーゼルエンジンの整備を行うには、3級ヂーゼルの資格が必要です。