学科詳細
自動車全般及び機械に関する知識と技術を習得し、自動車工業及びそれに関連する諸分野の製造、設計、試作や自動車整備・検査などの業務に必要な能力や態度を学びます。
また、機械工業の分野でも応用できる技術・技能者を育成します。
授業科目
自動車整備・自動車工学・実習が代表的な科目でその他に、工業技術基礎・機械製図・機械工作・機械設計・情報技術基礎・課題研究などがあります。
自動車整備
座学で、エンジンからタイヤまでの動力の伝わり方や、動力系の部品やボディの仕組み、整備方法を学びます。
自動車工学
座学で、ガソリンエンジンやジーゼルエンジンの構造、整備方法を学びます。
実習内容
作業着を着て実際に自動車部品の分解・組み立て、整備をします。
エンジン分解・測定・組立て
エンジンを始動(写真1)した後、エンジンの本体(写真2)まで分解します。分解後はエンジン部品の測定をして異常がないか確認します。
測定後、元通りに組み立ててエンジンを再度始動し、調整をします。
写真1:エンジンを始動 写真2:エンジン本体
電子制御エンジン
実車はもちろん、電子制御エンジン(写真3)を、故障診断テスタ(写真4)などを使用して、エンジンの故障診断を行います。
写真3:電子制御エンジン 写真4:故障診断テスタ
エンジン性能試験
エンジンと動力計(写真5)を使用して、以前は馬力と呼ばれていたエンジンの動力を測定します。
写真5:エンジンと動力計
動力伝達系統
マニュアル変速機(写真6)を降ろして、クラッチと呼ばれる部品を交換したり、オートマチックトランスミッション(写真7)の分解組み立てをします。
写真6:マニュアル変速機 写真7:AT
ブレーキ系統
車を止めるブレーキの分解整備をします。フロントブレーキの教材(写真8)で練習したり、実車のリヤブレーキを整備します(写真9)。
写真8:フロントブレーキ教材 写真9:リヤブレーキの整備
ホイールアライメント
車がまっすぐ走るか、複雑なタイヤの方向・傾きを測定して(写真10)、調整します。
写真10:ホイールアライメントの調整
車検実習
乗用車は2年に1回、「車検」と言われている定期点検があります。整備した車を検査する装置を車検ラインと呼びます。前輪に横滑りが無いか、スピードメータに狂いは無いか、ブレーキが正常に効くか(写真11)、ヘッドライトが上を向いていないか、ねじの緩みやオイル漏れがないか(写真12)などの検査をします。
写真11:ブレーキの試験 写真12:ねじの緩みオイル漏れの点検
その他に、自動化された製造業で多く使われているプログラマブルコントローラを使用したシーケンス制御、プログラムで動くNC加工機、コンピューターで設計・製図する自動設計製図(CAD)、金属加工の基本になる旋盤の操作、鉄を溶かしてつなげる溶接、材料の性質を知るための材料試験なども学習する自動車科がほとんどです。