テーマ

   地域と連携した課題研究授業

学校名
(学科)
    愛知県立豊田工業高等学校
                   (自動車科)
内 容

豊田市は、トヨタ自動車で大変有名な町で、自動車産業が盛んな地域です。この地域に所在を置く本校は、この恵まれた環境もあり、卒業生の多くが、自動車関連産業に就職しています。
 さて、近年、地球温暖化やオゾン層破壊、酸性雨などの環境問題や石油の枯渇等のエネルギー問題が話題となっています。自動車産業に於いても、これらの問題すべてが関連するものであり、環境に配慮したものづくりや新エネルギーについて、研究を進める必要があるといえます。また、教育現場に於いても、これらの問題について子供達を早期に教育していく必要があるといえる。
 豊田市は、自動車の町として、この問題の解決の一助とすべく、平成18年度に燃料電池自動車に関する授業を市内すべての小中学校で実施しています。燃料電池自動車の仕組みを学ぶことで環境問題や新しい技術に対する関心を高め、将来ものづくりを担う人材を育成したいという目的で行われました。
 同年度に豊田市役所産業労政課より、上記の趣旨で本校にも燃料電池3台が支給されました。本校自動車科は課題研究という授業で、毎年エコカーを製作し、各レース大会に出場してきました。そこで、支給された燃料電池で燃料電池車両を製作し、各レース大会に出場することにしました。製作を通して、燃料電池の仕組みや構造を理解し、また、各レース大会に参加することで性能等を理解することができました。平成19127日、14日には豊田市役所産業労政課の依頼で市内の山之手小学校43組の生徒36人と美山小学校4年生134人に燃料電池自動車の特別授業を行いました。レース仕様のマシンを、小学生が乗れるように2人乗りに改造したり、また、小学生自ら運転操作できるように、安全面にも気を配りながら、改造を行いました。また、発電の仕組みがわかりやすい教材があれば、小学生にも燃料電池を理解してもらえるのではということで、燃料電池の教材を製作し、実際にワイパーモーターが動くまでの過程を小学生に説明しました。小学生たちは、燃料電池で走る車両に大変興奮していました。小学生の皆さんには喜んでいただき、また燃料電池に興味を持っていただけたので、趣旨に沿った交流授業が行えたのではないかと思います。これを期に、益々地域との連携を深めていければと思っています。

資 料
(授業風景)